「Collective Impact Community」という新業態を標榜するMistletoe(ミスルトウ)様のスペースをご紹介します。
この BLOGではオフィス訪問という形式で様々なスペースをご紹介しています。
しかし、Mistletoe様はFounder孫泰蔵氏の「オフィスは要らない」という考えを持って今回のスペースを作り上げました。
そもそもオフィスとは何なのか?オフィスの機能とは?
そんな疑問をゼロベースで突き詰めた先、持たせるべき機能を具現化したのが今回のスペースになります。
15ヶ国190以上のスタートアップへの育成と支援を通じて、今後人類が直面する大きな課題の解決に取り組んでいる組織。
起業家や投資家、研究者、ビジョナリーなど、スタートアップ・コミュニティの第一線で活躍する人たちが集結しています。
Founder:孫泰蔵(敬称略)
地下1Fと地下2Fのメゾネット空間は小分けに部屋が別れていましたが、既存の天井を撤去し天高4m以上の開放的なスケルトンベースの空間に変貌を遂げていました。
設計は建築家、DDAA/DDAA LAB代表の元木大輔氏。
常にアップデートを続け、完成せず変化し続けるベータ版の空間がコンセプト。
一見すると未完成で、床や一部の壁などはこれから仕上げて行く途中のような印象も受けます。
外側にあった既存の窓枠を外し、内側に再構築する事で10cm程度のクリアランスを確保することが可能に。
元木氏のこの発想によって身長のある大人の男性でも出入りにストレスを感じにくくなっています。
中庭には各種ハーブが植えられており、土壌センサー・カメラ・外気温計などが実装されています。
通常の散水システムに加えて、植物の生育をモニタリングすることで、水やりや間引き等の畑作りに必要なアクションを必要なタイミングでSNSを通じて通
そんな部分はいかにもスタートアップハブらしい空間だと感じました。
中庭のハーブを使用して料理をすることも可能です。
そんな一角には書道家の「百花繚乱」の文字が。
掘り炬燵のような穴が空いたスペースやベンチスペースが設置されており、自然なコミュニケーションを誘発されそうな作りになっています。
両サイドに重ねられた椅子はクリエイターがデザインした様々なタイプが混在しています。
この空間には固定されている什器類がほぼゼロ。
テーブルも椅子も組み合わせや配置は可能な限り自由に、集まる人やイベントに合わせてその度に最適な形を模索できます。
ベースのラフな雰囲気とは対照的、所々に洗練されたクリエイティブなサインが点在しています。
さながらギャラリーのような真っ白に整えられた廊下には絵画が飾られています。
「贅沢な廊下」と呼ばれており一定期間で絵画は変更されるとの事、ここにも変化し続ける空間というコンセプトが生きています。
プロジェクトのラボやミートアップ、撮影拠点、試写会スペースとして利用されています。
素材は3Dプリンタで打ち出しています。
ここは一般的な意味でのオフィスでは無く、様々な人達がここに来て話をする、イベントをする、ラボとして何かを作る、そんな多目的かつ魅力的なスペースでした。
普段Mistletoeの常駐スタッフとしては、越智さんと菊地原さんの2名しか居ないというのも驚きでした。(こんなに広いのに!)
様々なテクノロジーの進化によって仕事のほとんどがオンラインで完結出来てしまう中で持たせたかったもの。
仕事場としてのオフィスは必要なくても、魅力的なスペースで様々なバックグラウンドを持つ人々が交流を持つということで生まれる何か。
「オフィス」という形ではないかも知れませんが、魅力的なスペースというのは今後も重要視されていく部分だと思います。
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